みょうばんってなに?
みょうばんとは
広くはある種の硫酸塩の総称ですが、一般には硫酸アルミニウムカリウムや硫酸アルミニウムアンモニウムを指すことが多いです。金属部分がアルミニウムのもの以外には、鉄(鉄みょうばん)やクロム(クロムミョウバン)あどがあります。
※化合物名に「硫酸」と入っていると危なそうですが、これは硫酸塩なので、硫酸イオン(SO42-)が入ったものです。硫酸(H2 SO4)とは異なり、危険な酸ではありません。
みょうばんの用途
次のような用途で使われています。
・草木染めの媒染液
・食べ物の添加物(ナスのつけものの色素の安定化などが有名)
・根菜などのあく抜き
・みょうばん水(消臭、抗菌)
昔から使われている化合物です。
生みょうばんと焼きみょうばん
みょうばんには、水和物と無水和物があります。ようは、化合物に水分子が含まれているから、含まれていないかの違いです。水和物を加熱すると、水が抜けて無水和物ができます。
生みょうばん:水分子のくっついたみょうばん
焼みょうばん:水分子が取れたみょうばん
市販されているみょうばんは、ほぼ焼みょうばんで、生みょうばん(またはみょうばん)を手に入れるのは難しいです。
市販されているのは、ほぼ次のどちらかです。
・無水硫酸アルミニウムアンモニウム (アンモニウムミョウバン)
・無水硫酸アルミニウムカリウム (カリウムミョウバン・カリミョウバン)
どちらを使ってもみょうばん結晶を作ることができます。
焼カリウムミョウバンは粒子の細かい粉末なことが多いので、扱うときにはマスクをするとよいかもしれません。マスクがなければ、ハンカチを三角に折って口に当て、頭の後ろで結びましょう。
結晶を作成するためには?
一般に市販されている焼みょうばんから、無色の八面体型みょうばん結晶を作成できます。正八面体構造にできるかは種結晶の質や作成方法によりますが、だいたい八面体に近い形にはなります。
・硫酸アルミニウムアンモニウム (アンモニウムミョウバン)
・硫酸アルミニウムカリウム (カリウムミョウバン・カリミョウバン)
パッケージの商品概要には、青線部分の名称で書かれていることも多いです。
金属部分がアルミニウムではなくクロムや鉄を使ったものもありますが、入手は難しいと思います。クロムミョウバンだと紫色になるのですが。
結晶を作るには「生みょうばん」が必要ですが、無水物から簡単に生みょうばんを作成できます。一般に市販されているみょうばんを購入してください。
結晶の作成方法
質よりも早さの作成法や、質を優先した作成法など、方法別にご紹介しています。