放置型 みょうばん結晶の作り方!
みょうばん結晶作成ボトルを1ヶ月ほど放置した場合の結果です。ゆっくりと作ったほうが八面体型になりやすいため、あまり大きくない種結晶をもとに、じっくりゆっくり作りました。
今回使用したのは、「焼みょうばん(無水アンモニウムミョウバン)」です。カリウムミョウバンでも同じ手順で作成できます。
みょうばんの性質はこちらで確認してください。
はじめに
準備するもの
焼みょうばん(生みょうばんがあればそのほうがよい)
糸(透明なナイロンミシン糸や細い針金など)
棒(糸をつるすためのもの。なんでもよい)
水(水道水で構わない。浄水のほうがよい)
耐熱容器(熱しても大丈夫なもの)
カップ(500mlペットボトル、プリンやゼリーの容器など。透明なほうが観察しやすい)
参考/管理人が使用したもの
焼みょうばん(アンモニウムミョウバン 30g)
500mlペットボトル(結晶が大きくなったので、途中で上側だけ切った)
どんぶり(電子レンジOK)
わりばし、無色のミシン糸
むずかしさ
所要時間:1月以上
むずかしさ:かんたんだが、気温の影響を受けるので思ったようにはならない可能性も。
※みょうばんを溶かすときの熱湯・突沸(水が急速沸騰して飛び出す)などに注意してください。
前準備
下の記事で記載した「前準備」と同じことを行っています。こちらを参照してください。
また、焼きみょうばんではなく、生みょうばん(水和しているみょうばん)を使用する場合は、前準備を行う必要はありません。
結晶の作成方法
1 できた結晶から綺麗なものを選ぶ。
この結晶を種結晶といいます。綺麗な形のものを選びましょう。この時点で正八面体型が手に入ることはめったにないです。結晶が透明で、形が綺麗なものを選んでください。
※生みょうばんが入手できた場合は、その中から形のよいみょうばんを選んでください。次に飽和水溶液(ミョウバンが溶液にこれ以上溶けなくなったもの)を作ります。カップに水とみょうばんを入れてよく混ぜてください。分量は次の通りです。溶け残りが出る量にしています。なお、水温としていますが、気温と考えいただいても大丈夫です。
※失敗なく飽和水溶液を作るには……お湯に下記より少し多めのみょうばんを溶かして一晩おいておきます。結晶が出ていれば、溶液は飽和水溶液になっています!
水 温 | みょうばん |
---|---|
10℃ | 5グラム |
20℃ | 7グラム |
30℃ | 10グラム |
40℃ | 13グラム |
※溶解度はこちらのページを参考にしています。
2 溶媒(液体)をカップに入れる。
余った溶液はペットボトルなどフタ付きの容器に入れて保管してください。
3 1で選んだ結晶に糸などを結びつけ、さらに棒に結びつけてつるせるようにする。
4 カップに結晶をつける。液体の真ん中当たりに調整する。しばらく置いておく。

右図のようにセットします。
※作成中、底にできる結晶が綺麗な場合もあります。確保しておくと、再チャレンジするときに使えます。
※ゴミが入らないようにしてください。キッチンペーパーなど通気性のよいものを上にかけてください。
※液が少なくなったら足してください。
水温(気温)の影響が大きいです。昼夜の寒暖差が大きい場合、日々の気温差が大きくて上昇する場合は、結晶が前日より小さくなることもあります。また、種結晶が糸から落ちることもあると思います。夏から秋に向けて、秋から冬に向けて行うのがやりやすいです。
作成できたみょうばん結晶
3月から4月にかけて、およそ1月半ほどかけて作りました。寒暖差があったのですが、3月に1度暖かくなったあと、ぐっと気温が落ちたろこで結晶が成長しました。その後、4月は少しずつじりじりと成長して、どうにか2cmほどになりました。

寒暖差の影響を受け、木の年輪のように成長の跡が残っています(写真では見えにくいですが、層が見えます)。急いで作るよりも透明度が高く、形も正八面体型に近いです。
