切り絵で昆虫の標本を作ろう!

2020-03-10

昆虫標本を作るのはなかなかむずかしいです。
昆虫を捕ってくるのもたいへんだし、それを標本にするのもたいへんです。虫に抵抗感がある人も多いのではないでしょうか。

そこで、「切り絵+昆虫→昆虫標本」はいかがでしょう。
工作でもあるし、理科にもなります。一石二鳥です。

また、オリジナルの柄や色を入れて、空想上の昆虫標本を作るのもよいと思います。
工作であり、芸術(想像力)の発揮にもなって、よいと思います!

切り絵した蝶6頭 手前モルフォはピンセットで持ち上げています、

はじめに

準備するもの

必要なもの

デザインカッター(カッターでもよい)
カッターマット、はさみ
画用紙(何色でもいい)
マスキングテープ(またはセロハンテープ)

※ 画用紙は何色でもいいですが、黒などはっきりした色がおすすめです。
※ 昆虫は曲線が多いため、デザインカッターがあると便利です。

あるとよいもの(なくてもいい)
=>平面標本を作るなら
  切り絵を貼る白い画用紙など
  折り紙、セロハンなど(蝶のはねを飾る)
  のり、ラベルを書くペン、定規

=>立体感がある標本にしたい場合
  針金、粘土(またはスポンジなど)、箱
  両面テープ(またはボンド)

むずかしさ

所要時間:6つ切り抜くのに2時間半
難しさ:中(カーブや細かい部分の切り抜きがむずかしいです)

昆虫のイラストを用意する

見本は蝶のみにしていますが、なんでもかまいません。切り絵にするので、蝶のような柄のある昆虫が映えると思います。

自分で描く!

白いコピー用紙や折り紙の裏などに、マジックで絵を描いてください。
昆虫図鑑を見て真似たり、空想の昆虫を作ったり、自分が作りたい標本のテーマにそった昆虫を描きます。

切り取りますので、細い線が多かったり、複雑にしすぎると、あとで大変になります。どのくらいのものなら切り抜きができるか、よく考えて描いてください。

マジックで書いた部分が残ります。白い部分を切り抜きましょう。繋がっていないと1枚の切り絵にならないため、独立した部分もどこかと繋げましょう。

インターネットで探す。

フリーの画像を探します。フリーといっても、著作権を放棄していない作品がほとんどです。利用規約(利用するときの決まり)をよく読みましょう。

自由研究のコンテスト等に出すときは、自分で描いた方がいいと思います。フリーの画像を配布している人がよいといっても、コンテストも「OK」といっているかはわかりません。

ちなみに、私が今回使わせていただいた蝶は、「SILHOUETTE DESIGN」さんの蝶のイラストを使っています。

「silhouette design projectその4 リアルな蝶」
「silhouette design projectその4 リアルな蝶 後編」

必要に応じて線の太さなどを変えています。モルフォ蝶やアゲハ蝶など、とてもリアルな蝶(と蛾)の絵柄があります。

利用規約をよく読んで使いましょう。改変OKの規約がありがたいです。

切り絵の仕方

用意した蝶の絵を四角形に切り取り、画用紙に貼り付けます。たくさん止めたほうが切り抜きしやすいです。カッターで白い部分を切り抜きします。

画用紙の端からつめてはりましょう。
テープかホッチキスでしっかり固定を。

うまく切り抜くコツ

中の模様から切り抜きをする。
・細い部分はマジックや鉛筆で太くしておく。
・聞き手でないほうの指でしっかり押さえてカッターを入れる。
・よく切れるカッターを使う(力を入れすぎない)。

※カッターで手を切らないように注意しましょう!!

蝶の模様を飾る

1 切り抜いた蝶を折り紙などの上に置く。
2 鉛筆で型どりをする。中の模様部分も描いておいたほうがよい。
3 型どりしたのより少し内側をハサミで切る。
4 切り抜いた蝶にのりをつけ、3で切り取った折り紙などをはる。

色紙ではなく、画用紙の蝶にのりをつけたほうが上手くいきます。のりをつけるときに、破れないように注意しましょう!
折り紙ではなく、セロハンや千代紙、蓄光折り紙(暗いところで光る折り紙)で飾ってもすてきです。

昆虫標本のすすめ

できた切り絵昆虫を画用紙にはりましょう。

一般に、昆虫標本では次のような項目を記します。

データラベル
採集場所、採集年月日、採集者名

また、その昆虫がなんであるかを調べ、記入することもあります。同定ラベルといいます。
昆虫の名前(和名と学名など)、いつ、誰が同定したかなどを書きます。

そこで、リアルな標本を作った場合は次のような項目を書いておくとよいかなと思います。名前や採取できる場所は図鑑などで調べましょう。

採取できる場所・作成年月日・作成者
和名・学名

ファンタジックなオリジナル標本を作った場合、設定を考えて記入しましょう。
たとえば、

採取できる場所:ミクル国グリドンの森
採取年月日:2020年8月1日
採取者:○○ ○○

昆虫の名前:ブルーフライヤー
昆虫の分類:チョウ目 高速飛行青系I

のような形で(ダメだろうか……)。

立体標本を作りたい場合

切り紙なので、宙に浮かしておくとへたってきます。針金などでしっかり補強をしてから、針金(または虫ピン)をつけます。小さく切ったスポンジ(1辺2cmくらいの立方体)を、両面テープで箱に固定し、針金をつけた切り絵を固定します。

配置のバランスに気をつけてください。先にスポンジに蝶を固定してから、一度箱に配置したあとにスポンジを固定してもよいと思います。

手間がかかりますが立体にすると格好いいと思います。宙に浮かすので、はねにセロハンをはると綺麗かもしれませんね。

まとめ

図鑑をもとにリアルな標本を作っても、オリジナルのファンタジックな標本を作ってもいいと思います。工作もできて、理科または芸術の勉強になります。お試しください!

また、レジンでコーティング&羽をつくることで、用途が広がります。